がん保険の落とし穴【注意すべき2つのこと】

がん保険の落し穴アイキャッチ
 

こんにちは!ほけん道場講師のリョウです。

生涯を通して2人に1人が“がん”になると言われています。

もし、がんになってしまったら、役立つのが“がん保険”。

しかし、そのがん保険には落し穴というべき、大きな2つの注意点があります。

今回は、そんなことを解説しています。

 

 

がん保険の落とし穴【注意すべき2つのこと】

がん保険で注意すべきことは、この2つ。

  1. 90日間の免責期間
  2. 上皮内がんが対象外の項目が多い

 

 

90日間の免責期間

保険期間の始期から90日間、保障されない期間があります。

生命保険や医療保険は通常、申込・告知(診査)・第1回保険料充当金の払込。この3つのすべてが完了した時点が責任開始時期となります。

しかし、がん保険の場合、生命保険会社は、その日を含めて91日目から保険契約上の責任を開始します。

 
がん保険の落し穴マンガ_1コマ目

がん保険の落し穴マンガ_2コマ目 がん保険の落し穴マンガ_3コマ目 がん保険の落し穴マンガ_4コマ目 がん保険の落し穴マンガ_5コマ目

 

道場門下生:にゅーもん
なんで“がん保険”だけ、90日間も保障されない期間があるんですか?
道場講師:リョウ
保険の逆選択を防ぐためなんだ。

逆選択とは、健康上問題がある人があえて保険に加入しようとする行為です。

保険の公平性を保つために保険に加入する時には必ず告知が必要です。

すでに“がん”を罹患している人が、加入すると公平性が保てなくなります。

がんは自覚症状が出ることもあり、健康診断などで指摘されていないけど、もしかしたら“がん”かもしれないという人の加入を防ぐために90日という期間を設けています。

自覚症状は告知する内容にはありません。

 

Check!

告知の内容について詳しくは
告知書とは?保険加入には必ず必要な書類その内容

 

 

上皮内がんが対象外の項目が多い

がん保険の保障項目の中で“上皮内がん”は対象外が多いので注意。

保障の対象であっても、“上皮内がん”だと給付金が少なくなる“がん保険”がほとんど。

がん保険の落し穴マンガ_6コマ目 がん保険の落し穴マンガ_7コマ目 がん保険の落し穴マンガ_8コマ目 がん保険の落し穴マンガ_9コマ目 がん保険の落し穴マンガ_10コマ目

 

なんで、上皮内がんは対象外が多いんですか?
悪性新生物(がん)に比べて、罹患の確率が高いっていうのが理由だと思うよ。
えーー、なんか、意味なくないですか?
そんなことはないよ。保障の範囲の問題だから、範囲が広ければ保険料は高くなるし、どこまでの保障が必要か考えて、上皮内がんが対象の保険が良いのか、そうでなくてもいいのか、選べばいいんだよ。

 
保障の範囲を見極めて、自分に合った保険を選びましょう。

 

 

    上皮内がんとは?

上皮細胞から発生するがんのうち、がん細胞が臓器の表面を覆(おお)っている上皮内にとどまっているものを、上皮内新生物(intraepithelial neoplasia;neoplasm)といいます。上皮内新生物は、上皮内がん(carcinoma in situ)とも呼ばれます。

上皮内新生物は、がん細胞が、上皮と間質を隔てる膜(基底膜[きていまく])を破って広がっていない状態です。そのため、基本的には手術でとることが可能で、転移がほとんどないと考えられています。上皮内新生物が悪性化し、基底膜を越えて浸潤した場合に、一般的な「がん」になります。

出典:国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター

 
上皮内がんイメージ

 

 

スポンサーリンク

まとめ

がん保険に加入する時には2つ注意すべきことがあります。

  1. 90日間の免責期間
  2. 上皮内がんが対象外の項目が多い

90日間の免責期間は、ほぼどこの生命保険会社でも設定されているので、その設定がないものを探すよりも、“がん”の保障が気になるのであれば、健康な内に加入してください。

“上皮内がん”の保障が小さかったり、ない保険が悪い保険という訳ではありません。

保障の範囲が大きくなれば保険料は高くなります。

自分に合った保障の範囲で、保険料が納得のいくものを選びましょう。

 

 

スポンサーリンク

ABOUTこの記事をかいた人

ほけん道場講師。記事の他に、このブログに使われている、マンガやイラストを描いています。元国内生命保険会社のファイナンシャルプランナーです。平たく言えば元保険営業です。恐縮ながら、このブログで先生として登場させていただいています。ファイナンシャル・プランナーとして東京で活動していました。現在は地元である地方に移り住み、サイトの運営などをしております。元保険営業だからこそ分かる、保険のあんなことやこんなことを、お伝えできればと思っています。