高度障害状態とは?死亡保険にこんな保障もあったとは

高度障害状態とは
 

いわゆる死亡保険は被保険者が亡くなった時以外にも、所定の高度障害状態になると保険金が出ると聞いたのだけど、、、、「高度障害状態」ってなんだ?

そんな疑問へ答える記事になっています。

また、高度障害状態を意識して保険に加入する際の注意点についても説明しています。

この記事では下記の内容を解説します。

この記事の内容
  • 高度障害状態とは?
  • 高度障害状態の注意点

 

 

高度障害状態とは?

 
次にあげる状態のいずれかになることを高度障害状態といいます。

 

  1. 両眼の視力を全く永久に失ったもの
  2. 言語またはそしゃくの機能を全く永久に失ったもの
  3. 中枢神経系、精神または胸腹部臓器に著しい障害を残し、終身常に介護を要するもの
  4. 両上肢とも、手関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
  5. 両下肢とも、足関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
  6. 1上肢を手関節以上で失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
  7. 1上肢の用を全く永久に失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったもの

 
※高度障害状態とは生命保険会社の約款所定の状態をいい、身体障害者福祉法や国民年金法に定める状態、公的介護保険制度に定める要介護状態などとは異なります。
※各生命保険会社において若干の違いがあります。詳しくは各生命保険会社へ問い合わせてください。

 

詳しくいうと

視力を全く永久に失ったものとは

視力を全く永久に失ったもの」とは、矯正視力が0.02以下になって回復の見込みのない場合をいいます。

眼瞼下垂(がんけんかすい)による視力障害は視力低下でないことから視力を失ったものとはみなされません。

眼瞼下垂(がんけんかすい)とは、筋力の低下により上まぶたが垂れ下がって目が開かない状態。

常に介護を要するものとは

常に介護を要するもの」とは、食べ物の摂取、排便・排尿・その後の始末、および衣服着脱・起居・歩行・入浴のいずれもが自分ではできず常に他人の介護を要する状態をいいます。

言語の機能を全く永久に失ったものとは

言語の機能を全く永久に失ったもの」とは、次の3つの場合をいいます。

  1. 語音構成機能障害で、口唇音(こうしんおん)、歯舌音(しぜつおん)、口蓋音(こうがいおん)、喉頭音(こうとうおん)の4種類の内、3種類以上の発音が不能となり、その回復の見込めない場合

     
    口唇音:ぱ行音、ば行音、ふ、ま行音、わ行音
    歯舌音:さ行音、しゅ、し、ざ行音、じゅ、た行音、だ行音、な行音、ら行音
    口蓋音:か行音、が行音、ぎゅ、にゅ、ひ、や行音、ん
    喉頭音:は行音

  2. 脳言語中枢の損傷による失語症で、音声言語による意思の疎通が不能となり、その回復の見込みのない場合
  3. 声帯全部のてき出により発音が不能な場合

そしゃくの機能を全く永久に失ったものとは

そしゃくの機能を全く永久に失ったもの」とは、流動食以外のものは摂取できない状態で、その回復の見込みのない場合をいいます。

上・下肢の用を全く永久に失ったものとは

上・下肢の用を全く永久に失ったもの」とは、完全にその運動機能を失ったものをいい、上・下肢の完全運動麻ひ、または上・下肢においてそれぞれ3大関節(上肢においては肩関節、ひじ関節および手関節、下肢においては、また関節、ひざ関節および足関節)の完全強直(きょうちょく)で、その回復の見込みのない場合をいいます。

関節の用を全く永久に失ったものとは

関節の用を全く永久に失ったもの」とは、関節の完全強直(きょうちょく)で、その回復の見込みのない場合、または人口骨頭もしくは人工関節をそう入置換した場合をいいます。

強直(きょうちょく)とは、関節の動きや筋肉がこわばること。かたくこわばること。硬直。

 

身体部位の名称

身体部位の名称

 

 

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高度障害状態の注意点

高度障害状態での注意点は3つあります。

  1. そもそも、そんな保障があると分かっていない
  2. 受取人は原則、被保険者
  3. 死亡保険金と重複して支払われない

そもそも、そんな保障があると分かっていない

これが一番の注意点です。

「死亡保障の保険に加入したのだから、死亡の保障だけでしょ」と思っている人が非常に多いです。

死亡保障のある保険に加入した場合、所定の高度障害状態になった時にも保険金の支払いがあります。

 

高度障害状態になったらどうなるの

終身保険や定期保険、収入保障保険などの死亡保障の保険に加入していて所定の高度障害状態になるとどうなるのか?

死亡保険金と同額の高度障害保険金が支払われます。

 

受取人は原則、被保険者

高度障害保険金の受取人は原則、被保険者になります。

この場合、被保険者が保険金の請求をしなければなりませんが、高度障害状態になった被保険者に請求する能力が残っていない可能性が大きので、「指定代理請求人」が被保険者に代わって請求することができます。

死亡保険金の受取人は契約時に指定した保険金受取人です。

色々な人が出てきて混乱したらこの記事を読んでください。

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死亡保険金と重複して支払われない

死亡保険金と高度障害保険金は重複しての支払いはありません。

所定の高度障害状態になって、亡くなられたとしても死亡保険金と高度障害保険金が重複して支払われることはありません。どちらか一方の支払いをもって保険の契約関係は終了します。

 

 


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ABOUTこの記事をかいた人

ほけん道場講師。記事の他に、このブログに使われている、マンガやイラストを描いています。元国内生命保険会社のファイナンシャルプランナーです。平たく言えば元保険営業です。恐縮ながら、このブログで先生として登場させていただいています。ファイナンシャル・プランナーとして東京で活動していました。現在は地元である地方に移り住み、サイトの運営などをしております。元保険営業だからこそ分かる、保険のあんなことやこんなことを、お伝えできればと思っています。